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今週の近畿版

2021年5月2週号

花をもっと身近に 小学生に花育

今村正喜さん 宇治市

「いろいろな売り方を考えてお客さんの反応を身近に感じたい」と話すのは宇治市で代々花を生産する今村正喜(まさき)さん(38)。花を身近な存在にしようと販売方法に工夫を凝らしながら、小学生を対象に花育にも取り組む。


ヒマワリを手に「花育を通じて花と触れ合ってほしい」と今村さん

束ねる作業はゴザを敷き花を汚さないよう気を付ける

今村さんは、安政時代(1855~60年)の初代・丹波屋喜兵衛さんから数えて13代目。12代目の父・信吾さん(69)とともにハウス10棟(30㌃)で小ギクやグラジオラス、ヒマワリなどを生産している。

切り花の市場出荷がメインだが、定期的に行われている地域のイベントでの対面販売を意欲的に行う。「市場出荷ではわからなかった消費者の反応が見えてくるようになり、消費者が求めていることがわかった」と話す今村さん。家庭用切り花に需要があると分析し、力を入れているという。できる限り長く、きれいに咲くように出荷のタイミングを調整するなど工夫する。

生命や個性を教える

2017年から取り組んでいるのが、花を教材に生命や個性について学ぶ「花育」と呼ばれる活動だ。宇治市内の小中学校では、地域の素材や体験、活動から学ぶ「宇治学」という授業が実施されていて、今村さんは小学校で宇治学の講師として授業を受け持つ。

花育では、ユーカリやグラジオラス、ヒマワリなどを使用する。「それぞれの花の違いを知ってもらいたい」と、植え方や育て方を教えている。種子を生徒に渡し、家に持ち帰って育ててもらう。「自分で育てた花を見て触れることにより、花の知識を増やしてもらいたい。花を育てた経験を大人になったときに思い出してくれるとうれしい」と笑顔を見せる。

「花の認知度を上げていくことにより、華道文化が発展していってほしい」と話す今村さん。今後は、「家庭向けの販売に力を入れていきながら、イベントや行事での装飾用にも花を使ってもらえるよう、計画を立てている」と意気込む。