2022年度

2022年度

2022年6月4週号

Iターンで就農/野菜宅配に注力

小西さん夫妻・綾部市


「野菜セットや米をインターネットで販売している」と小西さん夫婦

「農家の食卓をお届けします」をモットーに、インターネット販売に取り組む綾部市の小西秀測(こにしひでのり)さん(48歳)・典子(のりこ)さん夫婦。水稲5ヘクタール、ビニールハウス2棟で万願寺甘とう、他にもハウスと露地で多品目の野菜を有機肥料を使用し栽培している。

もともとは兵庫県伊丹市で家庭菜園をしていたが、2007年に京都府綾部市でⅠターン就農した。旬の野菜を8種類程入れた野菜セットを定期便で届けている。「毎回異なる野菜になるように心がけている」と話し、自分が食べておいしいと思える物を生産する。

近年の気候変動や獣害対策に苦労するが、「育てた作物をおいしいと言ってもらえると、また作ろうと思う」と話す典子さん。

「Ⅰターンで綾部市に来る若い子に、農業は楽しいと少しでも思ってもらえるように今後も取り組みたい」と若い人が地元に増えることを願う。

2022年6月3週号

農家民宿で収穫体験提供

太田忍さん 亀岡市


太田さんはヤギやアヒルを飼っている

「建て替えた自宅を生かし、何かやってみたいと思っていた」と話す亀岡市宮前町の太田忍(おおたしのぶ)さん(75)は、農業体験ができる農家民宿「Green House夢宿(ゆめやど)」を運営している。

約50㌃の畑にさまざまな野菜を作付け、季節ごとの農作業・収穫体験を提供する。

また、宿泊者から要望があると、市内産の鶏肉と畑で取れた野菜を使ったとりすきなどの料理をふるまい、好評だという。

大阪市内や京都市内の家族連れが大部分を占めていて、「ゆったりとした空間を楽しみたい人や、コロナ禍で密を避けたい人が多い」とのこと。

「インターネットなどを活用して、多くの国から泊まりに来るグローバルな農家民宿にしていきたい」と夢を語る太田さんだ。

2022年5月3週号

風、積雪への対策を強化

川勝広行さん 南丹市


春はベゴニアやピチュニア、秋冬はパンジーやビオラなどを栽培する

「園芸施設共済に加入していれば、被害にあっても経営を続けられる」と話すのは南丹市の川勝広行(かわかつひろゆき)さん(48)。両親と共に花壇苗を生産し、主に花き市場へ出荷している。

川勝さんは両親の花壇苗生産を継ぐ形で15年ほど前に就農。「近年は厳しい暑さになることが多く、ハウス内の温度調整が難しい」と話す。害虫対策にも細心の注意を払う。

園芸施設共済には、両親がやっていた頃から加入を継続している。

2018年9月の台風21号で7棟すべてが全損となった。「園芸施設共済に加入していたから被害をすぐに見てもらえることができ助かった。共済金が出ると分かったので、すぐに次の行動に移すことができて良かった」と振り返る。

共済金と補助金で再建費用の大部分を賄うことができ、再建まで半年ほどだったという。現在のハウスはタイバーやスノーレジストで風や積雪への対策を強化している。

未加入者へのアドバイスとして「経営を続けたいと思うなら共済に入っておいたほうが良い」と必要性を話す。今年1月に収入保険に加入し、予期せぬ収入低下にも備える川勝さんだ。

2022年5月2週号

機械化で作業を省力/品質向上に力を入れる

株式会社AGRIST 与謝野町


「田植えは4月下旬から6月上旬まで行います」と太田さん

「農業をやりたいと思える職業にしたい」と、話すのは与謝野町で株式会社AGRIST(アグリスト)の代表取締役を務める太田桂史(おおたけいし)さん(31)。楽しい農業を目指し、効率化・高収益化に取り組む。

太田さんは米農家の3代目。同じ地区の米農家らと2020年2月に法人を設立した。現在、従業員6名で、水稲48ヘクタール、小麦3・5ヘクタール、タマネギ60アールなどを栽培する。

コストを比較し、省力できる作業は機械化を進め、水稲の穂肥作業を2回行うなど、品質を上げる手間を惜しまない。「肥料散布用ドローン(小型無人機)を購入予定です。これまでに、自動運転トラクターを導入しています。色彩選別機は4台導入し、異物の混入を極力減らしています」と太田さん。

現在、売り上げは6千万円でその9割を水稲が占める。「今後は小麦やタマネギを、水稲と並ぶ、売り上げの柱にしたい」と拡大を見据える。

2022年4月3週号

黒大豆/土壌診断を基に/雇用の場の創出へ

髙道大喜さん 京都市


保管した黒大豆をチェックする髙道さん。非農家出身で「雇用の場の創出を」と京北地区で農地を取得した

「農業で雇用の場を生みたい」と話すのは、京都市右京区の髙道大喜さん(32)。「地域の活性化に農業が一役買う」と考え、7年前に就農した。

現在は「伏見とうがらし」などの野菜栽培のほか、黒大豆を1ヘクタールで、農薬を使用せずに栽培している。

黒大豆生産では、京都市地域農業再生協議会が認定農業者などを対象に行っている土壌診断を活用する。

そして「何からできているのか説明できる肥料を選びたい」という考えから、生物由来の有機資材を原料とする3種類を使用。土壌診断の分析を基に適正な分量を算出し施肥を行う。

「経験に頼ることなく、新規就農者にも数値ではっきりと分かるのが強み。肥料をやりすぎることがなくなったうえに、しっかりした黒大豆が育ち、病害虫に負けない」と手応えを得ている。

除草剤を使用しないため、週1回ほどナイロンカッターで草刈りを行う。これが一番重労働だ。

「雇用創出のために、規模を拡大していき、従業員を雇えるようにしていきたい」と目標に向かう。

2022年4月2週号

ウメ農家育成に尽力

池野勝信さん 城陽市


ウメの接ぎ木作業を行う勝信さん

城陽市でウメ約1㌶を栽培する池野勝信(いけのかつのぶ)さん(69)は、新規就農者を対象にした接ぎ木講習会で講師を務めるなど、ウメ栽培の知識や経験を伝える活動に積極的だ。

「身に付けた知識や培った経験を次世代に伝えていきたい」と勝信さん。4代目として家業を継ぎ、3年前には息子の元紀(もとき)さん(40)が就農した。梅干し加工や地元酒造に出荷する。

同市青谷地区は青谷梅林で知られ、「城州白(じょうしゅうはく)」や「南高」が栽培されているが、近年、高齢化による離農や後継者不足が懸念されている。

「このままでは城陽市のウメが無くなってしまう」という危機感を持っていた勝信さん。JA京都やましろの果樹部会長を務めていたことから、新規就農者の育成に力を入れる。

「講習会で栽培技術は向上していると思います。城陽市の農業の発展に携わっていきたい」と前向きに話す勝信さんだ。